結論:名称に「有機」と付けられるのは、マークのある加工食品だけです
加工食品の名称に「有機○○」「オーガニック○○」と付けられるのは、有機JASマークが付いたものだけです(JAS法第63条)。マークを付けられるのは、登録認証機関の認証を受けた事業者が、JASに適合するかを自ら検査(格付)したものに限られます(JAS法第10条)。
マークが付く有機加工食品では、食塩と水を除く原材料と、加工助剤を除く添加物の重量に占める、有機でない農産物などと添加物の割合が5%以下と、規格(JAS 1606:2024)に定められています。
マークのない加工食品は、名称を「有機○○」とはできません。ただし、有機農産物・有機畜産物(マーク付きのもの)や有機藻類を原材料に使った旨は、原材料名の欄などに表示できます。使用割合が100%でないときは、割合の表示が必要です(農林水産省Q&A 問34-1)。
2つの表示を表で比べます
ここでは、製品に有機JASマークが付く加工食品を「マークあり」、マークがなく有機の原料を使った旨を書く加工食品を「マークなし(原料表示)」と呼びます。
| 見るところ | マークあり | マークなし(原料表示) |
|---|---|---|
| 有機JASマーク | 製品の包装などに付く | 付かない |
| 名称 | 「有機○○」「○○(有機)」「オーガニック○○」など(JAS 1606 箇条6.1.1) | 「有機○○」やこれに紛らわしい表示は付けられない(JAS法第63条) |
| 原材料名の欄 | 有機の原材料に「有機」等の文字か記号を付ける(箇条6.2.1、6.2.2) | 有機の原材料を使った旨を表示できる。割合が100%でなければ使用割合を表示する(Q&A 問34-1) |
| 有機でない原材料等の上限 | 重量の5%以下(箇条3.1、5.2) | この規格の定めの対象ではなく、使用割合の表示で確認する |
農林水産省のQ&Aには、次の例が挙げられています。
| マークがないとき | 例 |
|---|---|
| 表示してはならない例 | 有機サラダ、有機トマトケチャップ、オーガニックミートソース |
| 表示してもよい例(有機JASマーク付きの原材料を使用している場合) | 有機野菜を使用したサラダ(有機野菜○○%使用)、とうふ(有機大豆○○%使用) |
公的機関の資料の整理
農林水産省:有機JAS制度
- 有機JASに適合した生産が行われていることを第三者機関が検査し、認証された事業者に有機JASマークの使用を認める制度です。
- 農産物、畜産物及び加工食品は、有機JASマークが付されたものでなければ「有機○○」と表示できません。
日本農林規格(有機加工食品、JAS 1606:2024)
- 原材料に使えるのは、格付の表示が付いた有機農産物・有機畜産物・有機藻類・有機加工食品のほか、食塩、水、規格の表にある添加物などです。有機でない飲食料品は、同じ種類の有機のものの入手が困難な場合に限り使えます(箇条5.1)。
- 5%の割合は、原材料(食塩と水を除く)と添加物(加工助剤を除く)の重量に対するものです(箇条5.2)。配合のときの割合で計算します(Q&A 問22-14)。
JAS法・ハンドブック
- JAS法第10条は、登録認証機関の認証を受けた者が格付を行い、格付の表示を付すことができると定めています。
- 日本の制度は、認証を受けた生産行程管理者が自ら格付してマークを付ける形です。認証は製品ごとではなく、格付できる体制を持つ事業者に対して行われます(ハンドブック 1.2.4)。
食品表示基準(内閣府令)第7条
- 有機農産物、有機畜産物、有機加工食品などを使った旨を表示する場合は、その割合を表示に近接した箇所か原材料名の次の括弧内に表示します。100%なら省略できます。
- なおQ&A 問34-1が「使った旨を表示できる」と明記しているのは、有機農産物・有機畜産物(マーク付きに限る)・有機藻類です。有機加工食品を原材料にした場合の可否は、Q&Aに明記がありません。
買い物での見方
- 名称の欄を見ます。「有機」「オーガニック」とあれば、有機JASマークが付く決まりです。
- 名称が普通の名称で、原材料名に「有機○○使用」「有機○○(○○%)」などとあるものは、マークなしの原料表示です。割合を見ます。
- 原材料名の「有機」の文字や記号は、記号なら枠外に説明があります。
- 認証事業者は、農林水産省の有機食品の検査認証制度のページから一覧をたどれます。
原材料表示の読み方は、原材料と表示のページもご覧ください。
BIYU Natural VC98について
BIYU Natural VC98(名称:ビタミンC含有加工食品)には、原料(加工食品)の有機JAS認証書があります。商品紹介ページの記載では、株式会社カンダ技工 境港工場(認証番号 SEZ-29041901)と日本バイオコン株式会社(OMIC第1464号)で、認証機関はオーガニック認証機構と海外貨物検査株式会社です。
この記事で確認できるのは、原料側の認証書があることまでです。どの原材料が対象か、製品の表示との関係には触れていません。製品全体の有機JAS認証については、この記事では述べません。
よくある質問
Q1. マークのない商品の「有機○○使用」は問題ないのですか。
農林水産省のQ&A(問34-1)は、有機農産物・有機畜産物・有機藻類を原材料に使った旨を原材料名欄などに表示することは可能としています。使用割合が100%でなければ、割合の表示が必要です。
Q2. 有機JASマークの付いた加工食品は、すべてが有機ですか。
規格は、有機でない農産物などと添加物を、重量の5%以下まで認めています。使える添加物も規格の表にあるものに限られます。使える範囲の中での話なので、すべてが有機とは限りません。
Q3. 製品にマークが付いているかどうかは、どこで分かりますか。
名称欄と、容器包装のマークの有無で分かります。有機加工食品の名称に「有機」と付けるにはマークが必要です(JAS法第63条)。商品ごとの表示の見方は、よくあるご質問もご覧ください。
出典一覧(確認日:2026-10-06)
| 機関名 | 資料名 | URL |
|---|---|---|
| 農林水産省 | 有機食品の検査認証制度 | https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/yuuki.html |
| 農林水産省 | 有機JAS制度について(令和8年4月1日現在) | https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/attach/pdf/yuuki-557.pdf |
| 財務省・農林水産省 | 日本農林規格 有機加工食品(JAS 1606:2024) | https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/attach/pdf/yuuki-438.pdf |
| 農林水産省 | 有機農産物、有機加工食品、有機畜産物及び有機飼料のJASのQ&A(令和7年10月現在) | https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/attach/pdf/yuuki-543.pdf |
| 農林水産省 | 有機加工食品検査認証制度ハンドブック(令和8年6月) | https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/attach/pdf/yuuki-570.pdf |
| e-Gov法令検索(所管:農林水産省ほか) | 日本農林規格等に関する法律(第10条、第63条) | https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000175 |
| e-Gov法令検索(内閣府令) | 食品表示基準(第7条) | https://laws.e-gov.go.jp/law/427M60000002010 |
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